会長のマンスリーメッセージ

会長マンスリー
2021.09

臨床現場の声を反映させる看護連盟活動

8月31日に、自民党・政務調査会の厚生労働部会の中にある「看護問題小委員会」を自民党本部にて開催(本サイトのニュース参照 https://kango-renmei.gr.jp/news/50644)しました。

毎年の恒例会議ですが、厚生労働省、文部科学省の令和4年度予算(概算要求)の説明を聞き、看護界の意見を反映させるべく看護関連の18団体が参集して、直接、国会議員と官僚に要望し、次年度の予算に組み入れてもらう提案の時間をもちました。

コロナ禍で、新規患者の数値が下がる気配のない8月末でしたが、看護職の置かれた現状を、日本看護協会の福井会長と共にしっかりお伝えし、臨床の看護職の想いを強く訴え、参加した国会議員から多くの賛同をいただきました。その内容は、いち早く47都道府県看護連盟に発信しましたが、これからも、再びの慰労金支給、確実な危険手当の支給などを要望し続けてまいります。

現在、新規患者がかなり減少しており、医療機関にとっても大変よい傾向とは思いますが、どんな対策が功を奏したのか、その因果関係をきちんと検証して、今後の対策を構築してほしいと切望しています。

いま、看護への社会的評価が高まる中で、連盟パワーを拡げ、臨床の問題解決に繋げるチャンスです。看護問題小委員会などでの看護連盟の発言のもとになっている活動のひとつに「現場の声」活用促進委員会があります。

この委員会は、日本看護連盟ホームページに寄せられるご意見やご要望、研修会後の会員のご感想やご意見をまとめることから始まり、現場で働く看護職の声を広く吸い上げ、看護政策へとつなげていく活動です。

これまで委員会では、47都道府県看護連盟会長の協力により、臨床現場に出向いて、看護管理者に直接聞き取るという積極的な情報収集の手法をとっていました。今回COVID‐19の感染拡大を受けて、直接お目にかかることができなくなりましたが、郵送やメール等でいただくことができました(ご対応いただきました皆様に、心から感謝いたします)。

現場のご意見のトップ3は、①人手不足、②給料アップ、③人員拡大、と臨床の悩みは一定程度、固定されてきているようにみえますが、様々な実態が浮き彫りになっています。関係者の皆様のご協力で、コロナ禍に把握できた実態をお伝えいたしたく報告書に取りまとめました。関係施設にお届けいたしますのでご覧ください。

日本看護連盟は、看護協会の政策実現のために看護協会によって創設された政治団体です。看護協会は政策立案をする役割を持ちますが、日本看護連盟は、政策を政治に反映させ、制度や仕組みづくりに繋げる地道な活動をしております。今後とも専門職として、臨床現場の声を反映させる看護連盟活動に、皆様と共に進んでまいりたいと思います。

Pagetop