会長のマンスリーメッセージ

会長マンスリー
2020.12

非常時にも慌てない医療制度を求め構築してゆく行動を、今こそ看護職は起こすべき

中国武漢から始まったCOVID-19の感染は、1年間が経過し、私たちの生活は様々な制限を強いられ、世界では現時点で15万人以上が命を落としました。未曾有の勢いで進んだワクチン開発は、奇跡ともいえる速さで製品化され、海外で接種が実施され始めました。このまま経過し、経済を含めどれくらいで元通りに近い生活になるのか。世界の学者の予測では、2023年末ごろだそうです。わが国では、来年1年間でワクチン接種が行われるようになり、集団免疫獲得ができあがっても、今までのような国際交流が自由にできるようになるのに、さらに1~2年を要しそうです。

看護職能団体である日本看護協会は、12月22日記者会見を開催(詳細は、日本看護協会HP参照)。9月に全国8257病院を対象にインターネットアンケ―トで回答があった2765病院の調査結果でした。内容の一部を紹介すると、

①COVID-19の感染に伴う労働条件の変化や感染リスクなどを理由に、看護師や准看護師の離職があった病院が15.4%、感染症の指定医療機関や受け入れ協力医療機関などに絞ると、21.3%であった。理由は「家族の理解が得られなかったケースが多かった」そうで、差別や偏見があったと回答した看護師らは20.5%を占めた。

②同様の調査を看護師らが働く福祉施設にも行い、介護老人保健施設の3.4%、介護老人福祉施設の4.0%、訪問看護ステーションの4.5%でそれぞれ離職があった。

③個々の看護師らにもアンケートを実施。回答した3万8479人のうち2割が差別・偏見があったと答え、「家族や親族が周囲から心ない言葉を言われた」が27.6%で最も多く、「患者から心ない言葉を言われた」(19.8%)が続いた。「家族や親族に出勤を止められた」(7.9%)、「子どもが保育園や幼稚園の登園を断られた」(2.4%)との回答もあった。

記者会見は、リモート参加しておりました。現実は極めて残念なことですが、家族や子どもを守りたい気持ちは誰しも同じ、一概に家族だけを責めることはできません。家族をも安心させられるような、医療体制を求めているのだと思いました。福井協会長が記者の質問に対する『通常から日本の看護職の数は少ないのです』に、その答えがあると考えます。国民皆保険制度の中で診療報酬を決める中医協の正規メンバーに、看護職が入らず決められてゆく実態こそ、見直されるべきです。非常時に慌てない医療制度を求め構築してゆく行動を、今こそ看護職は起こすべきでしょう。

2021年には第49回衆議院選挙、2022年には第26回参議院選挙が予定されています。数は力です。そこで、力を発揮するのが日本看護連盟です。COVID-19の感染に明け暮れた1年に、力を蓄え、新たな年に進んでゆきましょう。

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