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2020.08

骨太の方針2020にデータヘルス集中改革

新型コロナウイルスと共生・共存する「新しい日常」に向け、デジタル化の推進を掲げた「骨太の方針2020」が閣議決定されました(7月17日)。 

 なかでも「オンライン資格確認システム」をプラットフォームに、医療機関や患者本人が保健医療情報を閲覧できる仕組みを整える「データヘルス集中改革プラン」は、今後の臨床に大きな変化をもたらすものとして注目しています。

 その内容は、3つのACTIONを今後2年間で集中的に実行する予定ということですので、ご紹介しましょう。

<ACTION1>

 全国で医療情報を確認できる仕組みの拡大です。対象となる情報は、薬剤情報・手術・移植・透析等で、個人の保険者番号と医療情報を1対1で紐付けして、全国の医療機関・薬局の医師や薬剤師などが特定の患者の保健医療情報を紹介したり、国民や患者さんが自らアクセスしたりして閲覧できる仕組みで、既に一部の都道府県では試験導入がされています。看護においては、病院間の連携だけでなく老健施設や老人ホーム、訪問看護ステーションとの情報の共有化に取り組む必要が出てくるでしょう。

<ACTION2>

 電子処方箋の仕組みの実施です。これは、オンライン資格確認等のシステムを基盤として、その仕組みについての要件を整理し、関係者間の調整をしたうえで、必要な法制化と医療機関等のシステム改修を行うというものです。これにより、かねてから問題になっていた重複投薬が回避できるメリットがあり、ACTION1、2ともに、令和4(2022)年夏を目途に運用するとのことです。

 <ACTION3>

 PCやスマートフォン等を通じ、私たちが自分の保健医療情報を閲覧・活用できる仕組みについて、健診と検診データを標準化して、対象となる健診等を拡大するための法制化に取り組むことを、令和4(2022)年早期から順次拡大する予定とのことです。事業主健診情報は、保険者に情報を集めオンライン資格システムに一括登録し、閲覧を可能にする枠組みを伴った計画を立て、企業から保険者の健康情報提供を可能にする法律をつくるということです。

 この取り組みは、マイナンバーカードを活用して、生まれてから学校や職場等、生涯にわたって健康データを一覧性をもって提供できるようにし、オンライン資格確認システムは、現在、社会保険診療報酬支払基金が医療機関や薬局に、端末(顔認証付きカードリーダー)を無償配布するための手続きを進めています。

 令和3(2021)年3月に本格稼働し、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明を、医療機関や薬局窓口に設置した顔認証付きカードリーダーで読み取らせると、即座に患者さんの被保険者資格も確認できるのだそうで、医事課業務においては、未収金を減らす一助となるでしょう。

 COVID-19がもたらした国家的損失は大きなもので、国の政策を推し進めながら経済を再生させる目的が大前提となっている骨太の方針2020ですが、電子カルテが不可欠になることだけは明確です。地域医療を支える200床以下の施設においては、導入の準備が必要になるでしょう。

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