ベッドサイドから政治を変える!日本看護連盟

会長のマンスリーメッセージ

会長マンスリー
2020.06

COVID-19に関わった看護職の皆さま、それを支えてくださったすべての看護職の皆さま、本当にお疲れさまでした!

COVID-19の情勢が変化する中、緊急事態制限が解除され人々はソーシャルデイスタンスを意識した行動を模索しつつ、手探りで生活の拡大を図っています。医療現場においては、相変わらず防護具の不足に困っている職場もあるのですが、少しずつCOVID-19の病態が明らかになっているようです。

先日、国立国際医療研究センター・国際感染症センターの大曲貴夫医師の、臨床における最新情報を聴く機会があったので情報共有しておきます。

<COVID-19医療の最前線>

大曲医師は、COVID-19発生時より患者の治療にあたり、1月29日からの武漢ミッションで帰国した人々(合計6機)のPCR検査や健診を担当した。

国内で報告されたCOVID-19感染症確定例12例は、本年1月15日~31日に検出され、そのうちの9例は武漢市への渡航歴または滞在歴があったが、3例は中国への渡航歴がなかったことから、国内でのヒト・ヒト感染の可能性が高いと考えられた。

その病態は、無症状の人からの感染で、インフルエンザやSARS患者の症状とウイルス検出量は一致するのに、COVID-19はウイルス検出以前に感染させるという発症経路をたどる。医療の長い歴史の中で、こういうことは余り考えられてこなかった。

遷延するSilent Carrierにより二次感染が起こる可能性については、PCR検査陽性が4~6週間続く人もあったが、発症後9日目以降には、ウイルス培養が陰性であった。PCR検査陽性者が帰宅を許されるのは、このような根拠があってのことで、退院基準が見直された。

●唾液を用いたPCR検査

発症から9日以内の症例で鼻咽頭ぬぐい法と一致したと、自衛隊中央病院の今井一男医師が厚生労働科学研究結果で検証している。鼻咽頭ぬぐい法は、検体採取時のリスクが高いので唾液検査に切り替えたいが、すべてそうしていいのかは不明である。

●患者の症状経過

80%は軽症のままかぜ症状で治癒(発症から1週間程度)、20%が肺炎症状で1週間~10日間入院中に酸素が必要になり、うち2~3%が10日過ぎに致命的な状況になる。かぜ・肺炎症状以外に嗅覚や味覚障害が33.9%に起こり、20.3%は入院前から味覚障害があり、13.5%は入院後に出現していた。これらの症状観察が重要。

●治療薬

様々な治験が行われている最中であるが、5月7日にレムデシベルが緊急で薬事承認された。合併症としては、血栓や脳梗塞などが起こっている。再流行に対しては、クラスターの早期発見、つぶす、の作業を根気強く続け、イベント開催時は、風通しの悪い空間を作らないように工夫することが最善。故に三密回避は、現時点で感染対策として有効といえる。

[講演後の質疑応答]

院内感染事例の職場復帰が取り上げられた。発症者は産業衛生基準に従って復職している。今後、医療職業人として行動・活動の規制をすることと、職場においては、発熱や咽頭痛・鼻水の症状がある場合に自己申告できる職場の雰囲気づくりが重要。自ら申し出るのは勇気がいると、管理者は認識することが必要。PCR検査で陽性になった職員が職場復帰した場合でも、茶化して終わらせるくらいの雰囲気づくりが大切。

COVID-19は、皆にとって怖い病気で社会活動を停滞させる。自粛が解除されても社会の流れで動き、症状に敏感に! そして、ユニバーサルマナーを身につける。

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日本看護連盟では、第一次補正予算に、臨床や訪問看護・介護施設で働く看護職員に危険手当の支給を、国と自民党に働きかけてきました。緊急事態宣言が全国に発令されてからは、その支給の権限が都道府県に移譲され、都道府県連盟会長が各地で成果を出してくれています。また、第二次補正予算においては、最大20万円の慰労金の支給と事務職を含む病院で働く医療職に5万円の支給が決まりました。厚生労働省から発出された文書に従って、申請をしていただきたいと思っています。

COVID-19に関わった看護職の皆さま、それを支えてくださったすべての看護職の皆さま、本当にお疲れさまでした。まだまだ収束までの道のりは遠いですが、共に頑張ってゆきましょう!

日本看護連盟は、皆さまの手元に慰労金が届きますように見届けてまいります。

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