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関東甲信越ブロック看護管理者等政策セミナー 開催
関東甲信越ブロック看護管理者等政策セミナー報告
11月24日・25日の2日間、さいたま新都心において第5回関東甲信越ブロック看護管理者等政策セミナーを開催しました。なお、1日目と2日目の午前中は公開講座とし、対象者以外に、看護政策に関心を寄せる方たちが参加されました。
1日目は、日本看護協会の川本利恵子常任理事による「日本看護協会の看護政策について」、日本看護連盟の榮木実枝幹事長による「看護政策実現のために」、前厚生労働副大臣の牧原秀樹衆議院議員による「医療現場の働き方改革をどう進めるか」の講義がそれぞれ行われました。
2日目の午前中には、政策研究大学院大学島崎謙治教授による「医療政策の動向と課題」、参議院厚生労働委員長の石田まさひろ参議院議員の「人生100年時代、看護職の未来をよみとく」の講義が行われました。
2日間とも参加者と講師の活発な質疑応答が行われました。質問内容は「全世代型社会保障」「タスクシフティング」「都道府県ごとの歳入、歳出のバランス」等でした。
2日目の午後にはグループワークがあり、7つのグループで現状の問題点から政策に展開させるテーマを決め、議論をすすめました。テーマは「プラチナナースの活用方法」「交代制勤務モデル事業の立ち上げ」「地域横断的看護職指導者の活用」などです。
石田議員が提言された「交代制勤務をやめる」は、私たちに未来に向けて発想の転換を促すものでした。看護協会・看護連盟が戦略的・戦術的に活動していくことが求められている、と実感した2日間でした。
聴講生として参加した青年部代表の感想文を紹介します。
(埼玉県看護連盟会長 竹内良子)
関東甲信越ブロック看護管理者等政策セミナーに参加して
『看護職は日本の未来を担う重要な存在であること』を本セミナーに参加し、再認識できた。それは、社会保障費が以前と比べ大きく増大している背景から、より包括的に国民と関わることができる存在が看護職であるからである。
政策研究大学院大学教授の島崎謙治先生の講演では、国の社会保障費が1990年度は11.6兆円(歳出全体の17.5%)であったものが、2018年度には33兆円(同33.7%)となり、それに伴い国債(将来への借金)も当時より9兆円も増大しているとのお話があった。そんな中、地域包括ケアシステムが構築され『施設 対 患者』ではなく『地域 対 国民』という概念が広まりつつあり、より包括的に国民と関わることができる存在である看護師が重要となってくることが言える。
人生100年時代とメディアでも取り立たされている中、より多くの方がより長く働けるシステム作りについてもお話があった。生産年齢人口が減少していく中、少なくとも私が高齢者と呼ばれるようになるまでの間に定年制度は現在とは全く異なるものになっているだろう。そのような時代が来ることを見据えて今行動し、より多くの方々でそれぞれを支え合うシステムの構築を行わなければいけないと思う。
そのために看護連盟青年部は、将来を担う全国の若手看護師とともに自分たちの未来について考え、行動していかなくてはならない。看護職としての地位向上は看護職のみならず、社会保障全体のためであることを再認識し、活動していきたい。
(埼玉県看護連盟青年部代表 佐藤孝洋)
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