看護連盟NEWS

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2017.04.07

医療経済からみた子宮内膜症に関するセミナー開催

 3月23日、衆議院第一議員会館において、特定非営利活動法人日本子宮内膜症啓発会議が主催するセミナー「月経関連疾患の個人・社会に及ぼす影響 -医療経済からみた子宮内膜症早期治療の意義-健康でキラキラした女性が活躍する日本へ」が開催されました。

セミナーの冒頭、自民党女性局長のたかがい恵美子参議院議員が「女性活躍推進と健康 自由民主党女性局の取り組み」と題して講演を行いました。

<たかがい議員の講演要旨>

 2013年に「女性活躍推進」が政府の成長戦略のひとつとして取りあげられた。この年の秋、安倍総理が国連演説で、日本を「女性の輝く国」にすると宣言した。女性たちがキラキラ輝いて活躍しながら生活できる環境をいかに実現していくかは、この国の未来にとって大変重要なことだ。そのためにも、まずは、女性の健康が何よりも必要だということを、多くの国民に共通の認識として持ってもらおうと取り組んでいる。

 2013年、自民党内には「女性活躍推進特別委員会」が起ち上がった。また「女性の健康の包括的支援に関するプロジェクトチーム(PT)」も起ち上がった。私は、このPTの初代座長を務め、女性の健康支援のための法案へ向けた取りまとめをおこなった。一方、女性活躍推進特別委員会は、総裁直轄の女性活躍推進本部に昇格し、今は、私が局長を務める女性局、そして女性の健康の包括的支援に関するPTの三者が連動して、女性活躍のための環境整備に取り組んでいる。

女性の健康に関わる課題については、次の4つの視点で整理した。

 ・ホルモンの大きな変動に伴う女性の健康に及ぼす影響
 ・ライフスタイルの変化と女性の健康の変化
 ・わが国のリプロダクティブ・ヘルス・ライツ
 ・社会的弱者の視点
 この視点をもとに、つぎの3つについて論点整理を行った。
 ・健康寿命:平均寿命と健康寿命とのギャップを是正する
 ・社会進出
 ・女性の健康リスクをどのようにカバーするか

 そして最終的に、次の提言を行いました。

 ・健康政策の見直し
 ・安全な出産環境の再構築:ex.東京都の産婦人科の73%がお産を取っていない。
 ・女性の健康に関する法整備:女性活躍エンパワメント

 この提言をまとめた後、厚生労働省内に女性の健康推進室を設置していただき、併せて女性の健康推進研究事業も起ち上げていただいた。

 たかがい議員の講演のあと、日本子宮内膜症啓発会議の百枝幹雄実行委員長が「月経関連疾患の現状と課題、日本子宮内膜症啓発会議の取り組み」について解説、続いて帝京大学薬学部の荒川一郎教授が「医療経済について」解説しました。

 日本子宮内膜症啓発会議の大須賀穣顧問は「子宮内膜症・月経困難症の医療経済インパクト」について、また同会議の太田郁子実行委員が「医療経済インパクトからみた早期介入意義」について解説されました。保険者機能を推進する会の鵜飼雅信は「推進する会」の取り組みと要望を話されました。

自民党の宮川典子女性局長代理は、教育の場において早期から月経関連疾患が及ぼす影響について学ぶ機会をもつことと、早期治療の重要性などを訴えました。樋口尚也文部科学大臣政務官は「学校における女性関連疾患に関する取り組みについて」報告し、厚生労働省の有賀玲子女性の健康推進室長が「女性の健康の包括的支援について」報告しました。

このあと、講演者と参加者との間で質疑応答が行われ、また経済産業省および内閣府の女性の健康支援に関する取り組みが、各担当者から紹介されました。


(左)講演するたかがい恵美子議員
(右)参加者からの質問に答える、演者の皆さん。質問に立つのは山梨県看護連盟の丹澤栄会長。

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