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第21回日本看護管理学会学術集会開催
8月19日、20日の両日、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)において、第21回日本看護管理学会学術集会が開催され、4775人が参加しました。今回のテーマは「2017年看護管理の『シンカ』」
上泉和子理事長が開会の挨拶を述べた後、学術集会長の小池智子慶應大学教授が「看護管理・政策の『シンカ』」と題して講演を行いました。今回のテーマに掲げられた「シンカ」は、「真価」「深化」「進化」「新価」と、4つの意味を表していると小池教授は説明しました。また、講演のタイトルに看護管理だけでなく「政策」を加えたのは、日本看護管理学会の前身の名称が「日本看護政策研究会」であり、発足当初から現在に至るまで、看護の現場を変えていくには看護政策が必要という認識に立っているからだと述べました。少子高齢化の急激な進展・厳しい財政状況のなかで、看護職に求められる役割について話されました。続く2つの「教育講演」では、国際保健の状況から見る日本の医療・保健・看護の近未来(渋谷健司東大教授)、情報テクノロジーから見る日本の医療介護分野の未来(西山俊樹東京都市大学准教授)が指し示されました。また、パシフィコ横浜の各会議室では様々なセッションが行われました。
2日目の午後には、前ICN会長のジュディス・シャミアン博士が「看護指導者が挑戦するべき課題:保健医療に関する公共およびグローバル政策においてShinka(進化)すること」と題する特別講演を行いました。このなかで、シャミアン博士は、世界の保健医療のなかで看護職の果たす役割はきわめて大きく、その役割を果たすためにも政策にコミットし、様々な分野のキーパーソンとネットワークを築くことが重要だと力説しました。
シャミアン博士の講演を受けて、福井小紀子大阪大学教授、石田まさひろ参議院議員、伊逹仁人イーグルマトリックスコンサルティング株式会社CEOが、それぞれの立場から、政策形成に関わる看護研究(福井)、看護の現場、そして将来像からどのような政策をつくっていくか(石田)、医療状況の変化から将来の看護はどのような役割を担うのか(伊逹)が語られました。そして、シャミアン博士を交え、ディスカッションが行われました。
(写真)
01 上泉和子理事長
02 小池智子学術集会長
03 ジュディス・シャミアン博士
04 石田まさひろ参議院議員
05 パネルディスカッション。左から、シャミアン前ICN会長、伊逹イーグルマトリックスコンサルティングCEO、石田参議院議員、福井大阪大教授
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