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受動喫煙防止対策に関する決議(政府申し入れ)を採択
3月28日、自由民主党会館(東京都千代田区)において、自由民主党受動喫煙防止議員連盟の総会が開催されました。司会は、上野通子事務局長(参議院議員)。冒頭、会長の山東昭子参議院議員が挨拶。つづいて、各団体の代表から要望がそれぞれ述べられました。
医師会、歯科医師会、薬剤師会の要望につづいて、日本看護協会の坂本すが会長が、受動喫煙防止対策を強化した健康増進法改正案の早期成立を訴えました。要望書は、日本看護協会と日本看護連盟との連名で提出しています(PDF参照)。
また、医療職団体だけではなく、全国がん患者団体連合会をはじめ患者会や患者の支援団体も出席しました。アレルギー疾患や呼吸器疾患を抱える人にとって、受動喫煙の影響がいかに深刻かを口々に訴えました。
厚生労働省が法制化を目指している受動喫煙防止対策(基本的な考え方の案)では、喫煙禁止場所の範囲を下記のように定めていました。
<喫煙禁止場所の範囲>
(1) 主として特に健康上の配慮を要する者が利用する施設(医療施設、小中高校等)は敷地内禁煙。
(2) 大学、老人福祉施設、体育館、官公庁施設、バス、タクシー等は屋内・車内禁煙(喫煙専用室設置も不可) ※体育館等の運動施設のうち、興行場法上の「興行場」にも該当するものは(3)に分類する。
(3) 集会場、飲食店、事務所、鉄道等は屋内・車内禁煙としつつ喫煙専用室(省令で定める技術的基準に適合したもの)を設置可。
※ ただし、飲食店のうち、小規模のバー、スナック等(主に酒類を提供するものに限る)は、喫煙禁止場所としない(管理権原者が喫煙を認める場合には、受動喫煙が生じうる旨の掲示と換気等の措置を義務付け)。
各団体からの要望陳述の後、古川俊治事務局長(参議院議員)が下記のように「受動喫煙防止対策に関する決議(政府申し入れ)」(案)を読み上げ、全会一致で了承されました。
1.「基本的な考え方の案」は、国際的に見ても恥ずかしくない最低限守るべきレベルの対策であり、これ以上の規制を緩和した案としないこと。
2.小規模のバー、スナック等の喫煙禁止場所から除外する店については、解釈によっていたずらに対象が広がらないよう、要件を明確化すること。
3.今通常国会に速やかに法案を提出し、受動喫煙のない環境の実現に向けて全力を尽くすこと。
<写真>
1.挨拶する山東会長(参議院議員)
2.受動喫煙防止対策を強化する健康増進法の改正成立を強く求める坂本すが日本看護協会会長
3.各患者会の代表は、受動喫煙が症状に深刻な影響を与えることを口々に訴えました(写真はがん患者団体連合会の天野理事長)。
4.受動喫煙防止対策に関する決議(政府申し入れ)を読み上げる古川事務局長(参議院議員)
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