看護連盟NEWS

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2022.09.09

自民党看護問題小委員会開催

 9月1日、自民党本部において看護問題小委員会が開催されました。石田まさひろ参議院議員(副委員長、事務局長)が司会を務め、厚生労働省と文部科学省の令和5年度予算の概算要求の説明、看護関係団体の要望、出席議員との意見交換が行われました。
 最初に、田畑裕明厚生労働部会長、田村憲久小委員長が挨拶し、続いて、厚生労働省、文科省の担当者が、各概算要求のポイントを説明しました。

石田まさひろ副委員長・事務局長(参議員議員)

田畑裕明厚生労働部会長
 昨日付で、厚労部会長に就任しました田畑でございます。田村先生をはじめ、諸先生方からご指導いただきながら、円滑に進められるように努めてまいりたいと思います。今朝は早朝から関係団体の、本当に多くの皆様方にお越しいただきまして、感謝申しあげます。予算について、また現場のご要望について、いろいろ話をいただきたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。

田畑裕明厚生労働部会長(衆議院議員)

田村小委員長
 今日は、関係団体の皆様にご参加いただいておりますが、友納先生が皆様の代表として当選されました。
 また、コロナが若干東京は減り始めたかなという状況でありますが、まだまだ感染者数は非常に多い状況です。本当に医療の現場、看護師の皆様方には、大変お世話になっており、心から感謝を申し上げる次第であります。今日は、そんな中において、概算要求について、政府のほうからお話をいただきますが、いろいろな形でまだまだ課題がございます。働き方改革が、医師の方は押し迫ってきますから、看護師のみなさまにも、これまで以上にご活躍いただかなければなりません。そういう予算になっているかどうか、きちんと聞き取りをしていただきながら、年末に向かって進めてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。

田村憲久看護問題小委員長(衆議院議員)

 田村小委員長の挨拶の後、厚労省、文科省の担当者が、令和5年度の看護関連予算に関する概算要求のポイントを説明しました。
このあと、看護関連団体の代表が、要望をそれぞれ説明しました。各団体の要望に先立ち、日本看護連盟の冨田きよ子会長代行が挨拶しました。

冨田きよ子日本看護連盟会長代行
 日本看護連盟会長代行の冨田でございます。本日はお忙しい中、看護問題小委員会にご出席くださいまして、ありがとうございます。また、第26回参議院議員選挙では、本人も出席しておりますが、友納理緒さんが、174335票を獲得し当選いたしました。皆様の大いなるご支援のお陰と思っております。ありがとうございました。友納さんは、看護職の働く環境を変えることは、国民の健康や暮らしを守ることと訴えました。政治でしか、看護の環境を変えることができないことがいっぱいありますので、みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

冨田きよ子日本看護連盟会長代行

各団体の要望書は下記からPDFでご覧ください。

各団体の要望の説明の後、出席議員から以下のような発言・質問がありました。

[出席議員の発言]出席議員は下記をご覧ください
◉福岡県看護連盟から種々お話を伺っている。そのうち、3点申し上げたい。1点目は、ただでさえコロナ禍で大変な中、看護師や医師がコロナに罹られたり、濃厚接触者になっている。そういった中で、どうやって医療体制を維持すればいいのか、大変苦労されていると伺っている。厚労省も、実態をしっかり把握して、できる限りのバックアップをしていただきたい。2点目は、看護師の国家試験。今年2月に国家試験があったが、いろいろなご指摘をいただいた。ひとつは、会場の確保に大変苦労している、と。今日は文科省も出席されているが、大学が試験会場として使われるが、コロナで借りられない状況があったという。しっかりと調整して協力いただけるよう、大学なり、関係機関に働きかけていただきたい。また、福岡の受験生が熊本に行き、熊本の受験生が福岡で、というようなことが全国的に起こっていた。コロナ禍のなかで移動さえ大変なのに、更にしなくていい宿泊をして受けるというおかしなことが起こった。こういうことがないようにしていただきたい。3点目は、人材確保の問題。人材育成も大事だが、ハローワークをしっかり使っていただきたい。ハローワークに、予算をいくら使っていて、どういう効果があがっているのか、よくわからない。

◉要望のなかに、処遇改善の話がいくつかあった。今回厚労省が、処遇改善に動いていることは事実で、よいことだと思う。コロナ禍で言えば、病院で勤務される方はもちろんだが、訪問看護も、たいへん頑張っていただいたと思う。そういう意味でも、処遇改善の対象はできるだけもっと広くなるように、引き続き努力をお願いをしたい。

◉看護職の皆様が今回のコロナ禍に限らず、時には、ある意味命懸けで働いている。このことを国民の方々に、我々がしっかり発信しながら、処遇改善、そして地位向上のために努力していきたい。今回の概算要求で出てきたいろいろな予算を、なるべく処遇改善にもっていけないのか。また、民間の人材紹介会社を使うと相当の手数料がかかる。これが診療報酬から出ている。非常に無駄なことをしている。やはり、先ほど話があったように、ハローワークとナースセンターが、今どういう状況なのか、また毎年数値なり状況を示して、何が難しいのか、何を改善しなければならないか、その点を我々も協力させていただく。しっかりと目を光らせて、民間の問題のある人材紹介会社へお金が行くのではなく、皆様方の処遇改善にお金が行くようにしたい。

◉3点お話をさせていただきたい。まず、厚労省の予算で、人員確保対策があげられていたが、頼りになったのは、我々の付き合いのある辞めた看護師だった。大半は直接の病棟業務にはつけないが、予防接種や外回りをしっかりやっていただいた。平素の信頼関係なくして、こういったことは実現しないので、厚労省はリスト化をすれば対策が終わるようには思ってほしくない。ポストコロナ禍時代の医療人材養成については、文科省の予算なので、大学を中心に想定しているのだろうが、地域の中で医療従事者を養成しているのは大学だけではない。さまざまな中小の学校が苦労しながら養成している。そういうところにも波及するような仕組みをつくるよう考えていただきたい。要望のなかでは、産業保健師の問題に注目している。特に産業医は制度化され、普及をしてきたが、一方で忙しくて担当を避ける人たちが少なくないのも事実。実質的な業務を行っている産業保健師については、国の政策としてしっかり考えるべきだ。

<政府側からの回答>
・国家試験については、受験生の負担軽減の観点からも対応可能か検討したい。
・処遇改善については、補助金と診療報酬の改定で行ったが、今後の更なる処遇改善については、公定価格評価検討委員会の中間整理を踏まえて、職種ごとに仕事の内容に比して適正な水準まで賃金引き上げることで、必要な人材を確保できるか検討する。
・ナースセンターについては、機能強化の予算を要求したが、実績を見ながら効果を把握していきたい。
・ハローワークとナースセンターの連携は、支援対象者は減っているが相談件数は増えている。実績や課題を見ながら、適切な対応をとってまいりたい。
・民間人材紹介企業の問題は承知している。ハローワークとしては、医療人材のマッチングに関して研究してまいりたい。
・新型コロナのことで、リスト化だけではなくとご指摘いただいたが、医療機関ときちんと連携して緊急時に対応できる体制をつくりたい。
・産業保健での多職種の活用・連携は重要と考えている。
・ポストコロナ禍時代の医療人材養成については、ご指摘のように文科省としては大学を中心にしているが、教育プログラムが完成した段階で他への普及・啓発も可能と考えている

◉処遇改善は、昨年来いろいろな議論があるが、要は財源の問題だ。補助金では一部の病院の看護師が対象になり、診療報酬改定でも加算がつくが、それがすべて人件費になるのかはわからない。一方で、物価が上がり出している。すべての職種で賃金が上がらないといけない状況になってきた。ただ、医療保険という制度上、保険料の問題があり、国の税金で払う部分もある。予算編成をする中で、財源を考えなければならない。消費税に活路を見出すのか、他に活路を見出すのか。以前から社会保障拠出金のような仕組みづくりを提案しているが、そのような骨太の議論をする必要がある。医療・介護では人件費が6割を占めており、診療報酬が上がらないと人件費に回わらない。人件費にしっかり充てられる財源を、社会保障全体のなかで議論をしていかないと、いまや間に合わない時期にある。でないと、医療保険・介護保険が崩壊してしまうという危機感を持っている。これは厚労省だけの話ではなく、政治全体で議論をしていかなければならない。大きな話としては、そういうことだが、短期的には、少しでも処遇改善ができるように、厚生労働省に努力してもらいたい。また、コロナ禍が常態化しつつある。それを前提とした看護職の働き方を、人員配置の問題も含めて、考えていただきたい。次回の国家試験も、コロナ禍で実施することを想定して計画していただきたい。

◉グラフが示しているように、看護職の給料は最初は高いが、途中で、他の職種に追い越されてしまう。これは人数に対し支払われるという診療報酬の基本的な考えにあるのだろう。それで、教育にお金をかけても収入に結びつかない。雇用維持という意味では、それなりの価値があるが。診療報酬の、年功序列型(スキル、経験に応じた)賃金にしにくい制度を抜本的に見直していただきたい。また、コロナ禍の人材確保だが、前々から予備自衛官のような仕組みにしてはどうかと提案している。登録をしたら、しっかりと勉強して訓練もしていただいた上で、出動義務があるような、そういった仕組みを検討してもいいのではないか。

◉全体の処遇改善は、引き続き取り組んでまいりたいので、厚生労働省のみなさまにも是非お願いしたい。加えて3点。1点目は、マイナンバー制度を活用した看護職の人材活用。いまは資格情報の管理・活用基盤が脆弱だ。資格を有している方の専門性をより向上させ、力を発揮していただくことは、今頑張っている皆さんを支えていくと思うので、ぜひ推進していただきたい。2点目は、特定行為に関して。今回の予算も、内向きの印象がある。特定行為の研修を終了した方々が力を発揮するには、他職種の理解、とくに医師の理解が必要だ。特定行為は医師の指示があるものになる。その点も理解いただくことが、特定行為を推進していく上で重要だと思う。もう1点は、パワハラの問題。看護教員の研修について触れられていたが、パワハラの問題も含めた幅広い内容の研修にしてもらいたい。

友納理緒事務局次長(参議院議員)

<政府側からの回答>
・患者や家族からのハラスメントについては、医療機関で対応できるように、ポスターやEラーニングなどを用意しているので活用してほしい。ハラスメントの防止に努めてまいりたい
・特定行為について理解していただけるように、他職種を対象にした研修やシンポジウムなどを企画している。

[出席国会議員](敬称略)

 田畑裕明 厚生労働部会長

 田村憲久 看護問題小委員長

 あべ俊子 副委員長

 石田昌宏 副委員長・事務局長

 友納理緒 事務局次長

<衆議院議員>

 泉田裕彦、衛藤征士郎、金子恭之、古賀篤、櫻田義孝、柴山昌彦、鈴木淳司、橋本岳、長谷川淳二、宮下一郎、務台俊介、山本左近

<参議院議員>

 島村大、自見はなこ、滝波宏文、星北斗、堀井巌、福岡資麿、山本佐知子、吉井章

[関係団体の要望書]各々をクリックすると要望書をご覧になれます。

・日本看護連盟・日本看護協会

・日本助産師会

・日本精神科看護協会

・日本訪問看護財団

・全国訪問看護事業協会

・国立大学病院看護部長会議

・日本看護系大学協議会

・日本看護学校協議会

・全国保健師教育機関協議会

・日本産業保健師会

・日本産業衛生学会産業看護部会

・看護系学会等社会保険連合

・日本看護職副院長連絡協議会

・日本男性看護師會

・全国保育園保健師看護師連絡会

・日本看護学教育評価機構

・全国保健師長会

・全国助産師教育協議会

・認定看護管理者会

・日本私立看護系大学協会

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