看護連盟NEWS
2020年度日本看護連盟通常総会、大島会長のあいさつ
11月30日、東京プリンスホテルの会場とリモート・システムを併用して、2020年度の日本看護連盟通常総会が開催されました。コロナ禍のため、6月の開催予定を延期しましたが、いまだ収束が見えず、中央役員、都道府県会長、代議員のみの参加で開催されました(代議員 573名参加、役員19名、議長2名)。
大島敏子会長の開会の挨拶をご紹介します。
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2020年度通常総会 会長のあいさつ
日本看護連盟会長の大島敏子です。
日々、過酷な臨床現場における皆さまの看護実践に、重ねて敬意を表するとともに、看護の持つ使命感や責任感を社会に示すことができた皆さんを頼もしく思います。
世間においては、COVID-19と日夜闘う、医療関係者への感謝を表した「Light it Blue」や、「Friday Ovation」の拍手が私たちの背中を押してくれました。広告に感謝の思いを掲載し、市内を走る路面電車やバスにも感謝の言葉がラッピングされていました。
これまで様々な災害もありましたが、こんなにも世論が、また、多くの人々が揃って看護職を評価したことは、未だかつてなかったことです。
これは、日々の看護実践の成果として、看護職自身が生み出してきた看護実践力そのものの評価でもありましょう。
皆さん、ありがとう ございます!
その中で、マスクや防護服など、PPE不足は深刻で、雨合羽を使用したり吸引用にポリ袋を代用したりと、日本の医療支援状況に落胆した看護職も多く、その声を聞くにつけ、私たちも辛い思いを共有しておりました。
そのような中、日本看護連盟は、日本看護協会とともに、二次補正予算に看護職の慰労金支給を要望し、皆様にお届けすることができました。ここで満足することなく、これからも現場の看護職を守る活動を続けます。
令和2年度の通常総会、
本来であれば、多くの国会議員の先生方と来賓をお迎えして開催すべきところ、COVID-19の感染拡大、発症から病態や治療が手探りであった所から少しずつ明らかになるまで、5月には、全国への緊急事態宣言の発令、そして、今は第3波とも思われる状況の中で、総会のあり方を見直したり、規模を縮小せざるを得なくなりました。
予断を許さない状況ではありますが、本日開催できましたことに安堵しております。
これまでの経過の中で、全国の代議員および都道府県看護連盟の役員の皆さまには、書面決議やリモート会議などで、特段のご配慮と並々ならぬご対応・ご協力に感謝申し上げます。
お陰で、本日の総会は、審議事項のない報告だけの総会になりました。
昨年8月この場で会長就任をさせていただいてから1年3か月、
会長としてのすべての判断基準は、連盟の規約でした。
規約に則り判断・行動してきました。そこにCOVID-19の発生でした。
人々の生活を守る看護職の職能団体なるがゆえに、行動が制限されました。行きたい所にタイムリーに行かれず、会うべき時に、会いたい人には会えない辛さ、不自由さ、口惜しさ とジレンマを 感じてきました。
反面、新たな連盟活動の道も開けました。Webアンフィニの開設と、zoom機能を活用したリモート会議や、フェイスブックやラインを活用した情報発信と、本来であれば準備に時間がかかることを、短時間で成し遂げることができました。
まさに皮肉と言わざるを得ませんが、この総会も、すべての会員を守るために、看護専門職として三密を避け、密着しない環境を準備し、接触のリスクを減らすためにマイクの消毒を徹底させ、各自が、大声を出さない、飛沫を飛ばさない!という皆様の見識をもって、ご発言は、整然と端的に1~2分で要約していただき、それぞれの意見に真摯に耳を傾け、しっかり話し合うことに、全集中したいと考えます。
今年は、「看護の日」が制定され30年、ナイチンゲール生誕200年と様々な記念の年になります。「Nursing Now」の旗の下に、看護の力で健康な社会をつくることを目指してまいります。
そして、日本看護連盟は、昭和34年、日本看護協会が看護政策実現のために、立ち上げた政治団体として還暦を迎えました。正式には62年になります。
これまで看護職の国会議員を国政の場に送り続け、夜勤手当の支給や、看護の日の制定、人確法の制定による看護大学の設置・拡大、新人看護職員の卒後臨床研修制度と診療報酬に看取りの点数を獲得するなど
さまざまな看護政策の実現に取り組んでまいりました。
現在、衆参両議院に、看護職を代表する国会議員がそれぞれ2名、合計4名が活躍しています。
昨年(2019年)の第25回参議院選挙では、全国区比例代表の石田まさひろ議員を、再び国政の場へ送り出すことができましたことを、重ねて御礼申し上げます。
第26回の組織内候補予定者は、来年の総会において、皆様にご承認いただけるように、準備を進めております。
日本看護連盟は、これからも日本看護協会の重点政策実現のため、連盟会長と協会長が情報を共有し、一つの政策に対して看護職議員とともに、協会は政府に、連盟は政権与党に47都道府県会長は、地域の国会議員に対して働きかけ実現してまいります。
連盟と協会が、ともに1つことに連携を取りながら、力を合わせて看護の政策実現を目指します。看護の質保証のための看護職の労働環境の改善・充実、看護教育・研修の充実等全力で取り組んでまいります。
令和を機に会員から募集してつくられた、日本看護連盟の新しいスローガンの通りの行動です
「届けよう看護の声を! 私たちの未来へ」
令和3年度は、生まれ変わった看護連盟として、看護が国民の皆様の期待に、しっかり応えていく、看護職としてのプライドをもって一人ひとりが自律し、笑顔で明るく元気に、楽しい連盟活動を実現してまいりましょう。
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