会長のマンスリーメッセージ

会長マンスリー
2017.01

「課題提起型」そして「課題解決型」の力強い組織を

新しい年を迎えました。 年の始めにあたり、今年の目標は「看護政策の実現に向けた力強い連盟組織」をめざすことであると覚悟を新たにしております。 昨年は、「想定外」のことが、日本ばかりでなく世界各地において次々と起こりました。日本看護連盟にとっても、第24回参議院選の経験等を踏まえ、組織としての力不足を実感し、組織力の強化の必要性を、改めて考えるきっかけになった年でした。 日本の社会保障(年金、医療,介護、少子化対策)制度は、2025年(団塊の世代の人々がすべて後期高齢者になる時期)に向けて、変革が進められつつあります。 看護職は、医療・介護の受け手にとって、最も身近な存在であり、アドボケータであることを自負してきました。また「チーム医療のキーパーソン」でもあります。質の高い看護を提供していくために、私たち看護職自身が、2025年に向けた「治し・支える」医療・介護の自律的な担い手であること改めて自覚し、現場から「課題提起」を行い、働きやすい環境(教育環境、就労環境など)改善等(「課題解決」)に向けて、積極的に働きかけていく力強い組織を目指さなければなりません。 看護職はもちろんのこと、社会に対して、「課題提起型」そして「課題解決型」の機能を持つ連盟組織であることを主張し「見える化」を図り、社会のみなさまに医療・介護における看護職の立ち位置、看護職の役割を認識していただく努力がもっともっと必要ではないかと思います。 今年は、平成30年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向けた検討が本格化する極めて重要な年です。平成26年の「地域医療介護総合確保法」(保健師助産師看護師法を含む19の医療関係の法律が一括して改正)とその関連法令、および診療報酬・介護報酬によって、良い悪いは別として、医療・介護の改革が、間違いなく誘導されつつあることを実感しております。このような状況の中で、患者さんのためにも、看護職自らのためにも、医療職の半数以上を占める看護職が、看護職の視点からの意見を主張していかなければならないことを痛感しております。 「ベッドサイドから政治を変える」という力強いスローガンを掲げる連盟は「課題提起型」であり、「課題解決型」の機能をもつ組織をめざしていかなければなりません。 一人ひとりの会員のみなさまには、アンテナを高くし、課題を拾い上げていただき、看護を代表する国会議員の先生方の力を借り、課題解決に向けて、努力と、忍耐と、創意工夫をもって取り組んでいく覚悟でおります。 今年は、個人的にも節目の年と考え、お正月の三が日に、箱根神社への初詣、皇居参賀をいたしました。「忍耐」をもって前進すれば、必ず「ゴールがくること」を実感しました。私にとって、酉年は「我慢」と「忍耐」から始まりました。 専門的な職能集団として、時代の変化に対応していくために「あせらず」「あきらめず」「あまえず」(自分たちのことは自分たちで解決するという姿勢)に、希望を持って、前を向いて一歩一歩、確実に進み、連盟としての実績を必ず、出すよう全力投球で取り組みます。
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