会長のマンスリーメッセージ
会長マンスリー
2017.02
都道府県連盟の青年部の活躍に期待を寄せて
昨年、第24回参議院選修了後に都道府県を廻り、若者の連盟活動が極めて重要であることを改めて認識し、平成29年度の日本看護連盟の活動の一つに、各都道府県の青年部の支援をあげ、予算化することを先日の都道府県会長会で承認していただきました。
現在の日本看護連盟の年齢別の会員数は、20および30歳代がそれぞれ約28%、26%を占めており、両者を合わせると実に連盟会員の半数以上が、若者によって占められております。しかし、24回参議院選の投票行動を見てみますと、全国的にこの年齢層の投票率が低い結果となっており、看護の場合も例外ではなく、とくに20歳代の連盟会員の投票率は60%以下と低いことが実態調査の結果でも明らかです。会員の半数以上を占める20歳、30歳代の会員の投票率が低いこと、すなわち政治に対する関心が低いことは、今後の看護政策の実現に向けての大きな足かせとなります。山積する看護の課題を解決していくためには、この年齢層の会員が抱える課題をしっかり受け止め、政治に対する関心を高めていく方策を真剣に検討していく必要があることを痛切に感じております。
この年齢層の看護職の皆さんは、結婚適齢期、子育て世代であり、夜勤、時間外労働など厳しい就労環境の中で仕事を続けていく上での課題を抱えつつ、一方では、自身のスキルアップ、キャリアアップなどについての悩みを抱えております。実態調査の結果でも、この世代の会員にとって、とくに関心の高い看護政策として、保育所の充実等による働き続けられる職場づくりや、処遇改善、専門看護師や認定看護師などの研修参加への支援などがあげられております。
第24回参議院選から、選挙年齢が20歳から18歳以上に引き下げられ、この年齢の若者(看護基礎教育の課程の学生は、全国で約20万人)の政治、看護政策に対する関心を高めていくことが、今後の看護連盟にとって極めて重要な活動であり、年齢ギャップの小さい青年部、とくに20歳代の看護職の活動に期待するところが大きいと考えています。また、20歳代は、新聞の購読が一番低い年齢層であり、ペーパーベースの広報活動に代わるSNSを駆使した広報活動が必要な世代です。これからの若者を対象にした広報活動を推進していくためには、若者の感性、知識・技術が必要と考えています。
この度、県のポリナビワークショップ(全国、ブロック別、県別のポリナビが毎年企画されております)に参加させていただきました。青年部の活動を組織的に支援している県看護連盟会長・役員のみなさまの姿勢、若者達が、現場で抱えている課題等を真摯に話し合い、「看護政策の実現に向けて自分たちからしっかり声を出していこう」と呼びかけ、連盟活動に積極的に参加する仲間を増やそうとして取り組んでいる態度に接し、エネルギーをもらいました。若者達の語る看護、看護職に対する夢をしっかり支援していかなければと決意を新たにしました。
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